2011年11月15日火曜日

言い間違い

   本日、NHKラジオを聞いていたら、アナウンサーが「幅広い(はばひろい)」と言うべきところを「はばい」と発言し、訂正していました。また、「シミュレーション」を「シュミレーション」と言い間違えていました。こうした言い間違いをした(聞いた)経験が多くの人にあるのではないでしょうか?
   言い間違いのメカニズムを研究されている寺尾康さんが、「言い間違いはどうして起こる?」という本を著わしておられます。
   本書で最初に取り上げられている言い間違いは、昭和59年の紅白歌合戦で、これを限りに引退すると宣言していた都はるみを紹介しようとした総合司会のアナウンサーが、つい、「みそら」と口走ってしまったという事件です。当時、結構大騒ぎになったように記憶しています。
   著者は、この言い間違いが生じた要因として、
(1)意味的特徴の一致:紅白でトリをとれるような大物女性歌手
(2)音韻的特徴の一致:3モーラで平板アクセント、/mi/という語頭音を共有
(3)品詞の一致:名詞
(4)心理面:言ってはいけないと思うものほどつい口から出てしまう。
という4つの要因を挙げています。
   とりわけ、(4)が「なるほど」という感じですね。言い間違いには、心理的な面が大きく影響しているように私は感じます。

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