2011年12月4日日曜日

鯉と龍?

   鯉と龍、一見何の関わりもないように見えますが、実は因縁浅からぬ間柄で、「鯉魚(りぎょ)、竜門を跳ぶ」と、ことわざにあるように、「龍門の滝」を上がると鯉は龍になれるといわれています。
   「龍門の滝」は流れが激しく、魚達はここから上に進むことができなかったので、ここを上りきる鯉は、龍になれると信じられていた、との解釈が一般的です。 「鯉の滝登り」とか「登竜門」という言葉も、同じ趣旨であるようです。
   今回の特別陳列の目玉である葛蛇玉(かつ じゃぎょく)筆の「鯉魚図(3幅)」は、まさに鯉が龍に変身する姿を描いているように感じます。
   図録では、中幅(まんなか)の作品について、主人公の巨鯉が困難な状況に敢然として立ち向かい、これを打ち破ってしまった、と解説しています。この作品を今回の展覧会のポスターとチラシのベースに使っていますが、東日本大震災からの復興を祈念する想いを込めている所以です。

  

 

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