2011年7月13日水曜日

近江八幡の「八美会」

 本日の京都新聞滋賀版で近江八幡市を拠点に活動を続けている絵画愛好者グループ「八美会」が紹介されています。このほど創設40周年を迎えられ、春と秋に行う「八美会展」は今秋で90回を数えます。
 会長の鶴房健蔵さん(滋賀県美術協会元理事長・洋画家)は、私が県民文化課(現在の文化振興課)に在籍していた頃から大変お世話になっています。当館でも、長年、「近江風土記の丘を描こう」親子写生大会の審査員を務めていただいています。
 記念誌のタイトル「お陰さまで楽しい日々を過ごしています」には、八美会の活動コンセプトと鶴房さんの温厚なお人柄がうまく表現されていると感じます。
 これからも、ますます楽しく、そして意欲的に創作活動を続けられることをお祈りいたします。

大国近江の壮麗な国府

 第42回企画展・滋賀県文化財保護協会調査成果展「大国近江の壮麗な国府」が今週末・16日(土)から始まります。
 日本が律令国家体制にあった時代、当時の政府は全国を60ほどの国に分割し、それぞれの国には「国府」と呼ばれる役所が置かれていました。国府は、国レベルの行政や司法、軍事、祭祀などを統括していた律令制地方支配の拠点ですが、その中でも、近江国府は最高等級の「大国」に位置づけられていました。
 今回の展覧会では、長らく地中に埋没していた近江国府関連遺跡および県内の官衙(官庁)遺跡の発掘調査成果をもとに、地方官衙のあり方やそこに勤務した官人(官吏・役人)の生活にスポットをあて、古代地方行政の特質に迫るとともに、あらためて近江国府をめぐる問題について総合的に検討することとしています。
 たくさんのご来館をお待ちしています。

2011年7月7日木曜日

職場体験

 県教育委員会では、平成18年度から児童生徒が「生きる力」を身に付け、将来、社会人・職業人としてたくましく自立していく力を育むため、「中学生チャレンジウィーク事業(公立中学2年生全員による5日間の職場体験)」を実施しており、今年度で6年目を迎えました。
 今週、当館にも、近江八幡市立八幡東中学校の2年生3人が、職場体験に来てくれています。来館者の接客(おもてなし)や遺物の調査整理等の仕事を体験してくれていますが、3人とも礼儀正しく真面目に頑張ってくれており、好感が持てます。
 働く大人の生きざまに触れたり、自分の生き方を考えたりする機会になればいいと思います。

 

2011年7月6日水曜日

歴史の断章~発掘現場を視察~

 本日、滋賀県文化財保護協会職員(調査整理課長)の案内で蛭子田(えびすだ)遺跡と下羽田遺跡の発掘現場を視察しました。
 猛暑なのに全身を包む重装備での根気のいる仕事は、想像以上に大変だろうなあと改めて感じました。これから夏本番を迎えると、「1時間作業をして15分休憩(水分補給)」というように、良好な職場環境の保全(体調維持)に十分配慮することになるようです。
 こんなにも過酷な作業環境にあっても、思いがけない遺構や遺物が発見されると、その喜びは何事にも代え難いものがあると聞きます。
  博物館では、こうした努力の成果を、展示を通じてできるだけ多くの人々に観ていただき、しばし歴史の断章に思いをめぐらせていただければと思います。

                     ※ 下羽田遺跡の発掘現場

2011年7月5日火曜日

ミュージアムスカーフ「神々の彩り」

 当館のミュージアムショップでは、お求めやすい(比較的安価な)グッズを揃えていますが、その中に、少し値の張るグッズとして「ミュージアムスカーフ(1500円)」があります。生地はシルク100%、色は近江産植物、媒染剤は自然素材の自家製というように、全てが自然の恵みでできています。そして、いにしえの近江人の技法で学芸員が染め上げました。
 4月以降にショップに置きましたが、予想以上に好評で、結構売れています。
 近江の歴史と文化が薫る当館オリジナルスカーフを、来館記念にお求め下さい。

2011年7月3日日曜日

さわるミュージアム

 日本博物館協会では、「誰にもやさしい博物館」を提案、推進しています。博物館のバリアフリーというと、まず思いつくのが「施設(設備)面でのバリアフリー」ですが、もう一つ(より)重要なのが「情報(意識面)のバリアフリー」です。
 本日、当館に「ユニバーサルミュージアム研究会」の皆さん(視覚障害者の方が数人)をお迎えしました。いくつかの展示品の現物や複製品(模鋳品)をさわっていただいたり、言葉による作品鑑賞のサポートをさせていただきました。
 「本物」を見分ける際の視覚情報と触覚情報の違いや、さわって知る物のおもしろさなど、新しい発見がいくつかありました。
 展示品をさわることによる損傷・劣化のリスク(危険性)を考えると、すべての展示品をさわっていただけるようにすることは困難ですが、博物館が多様な方たちを受け入れるために、何ができるかを検討したいと思います。
 

2011年7月1日金曜日

しがこども体験学校

 本日、手元に「2011年度版 しがこども体験学校(滋賀県健康福祉部子ども・青少年局編集・発行)」の冊子が届きました。これには、夏休みを中心に「ふれあい」「くらし・創作」「自然」「里山・田んぼ」「文化芸術・歴史」の5つのテーマに分けた、さまざまな体験プログラムが紹介されています。  
  県内の全小学生に配布されることとなっており、この冊子を見て、毎年、大変多くの子どもたちが自分でやってみたい体験を見つけて、チャレンジしてくれています。
 当館および滋賀県文化財保護協会、滋賀県埋蔵文化財センターの多彩な体験プログラムも、27・28・41・57ページに掲載されていますので、是非ご覧いただき、ご参加ください。