2011年8月30日火曜日

秋季特別展「武将が縋った神仏たち」の見所②

   秋季特別展「武将が縋った神仏たち」の見所・№2です。

【初公開作品と秘仏】
   これまで、軍神が展覧会でまとめて取り上げられる機会はありませんでした。今回、博物館初公開となる作品が数多く登場するゆえんです。その一つが、和歌山・親王院の絹本著色勝軍地蔵像(鎌倉)です。法衣の下に鎧をつけた尊像が双身像として描かれる特殊な画像で、現存唯一となる貴重な作品となっています。
   滋賀・仙琳寺の秘仏・木造勝軍地蔵騎馬像(江戸)は、一般公開されたことは一度もなく、今回、文字通り初公開されることになりました。比較的新しい像ですが愛宕騎馬形の優れた作品です。
   この他、埼玉・円融寺の木造勝軍地蔵立像(鎌倉)、同・密厳院の木造妙見菩薩立像(室町)、滋賀・長命寺刀八毘沙門天曼荼羅図(江戸)、群馬・総持寺木造伝新田義貞倚像(鎌倉)など、数多くの初公開作品が皆様との対面を待っています。
 

2011年8月27日土曜日

飛雲文!

   現在開催中の夏季企画展「大国近江の壮麗な国府」には、夏休み期間中、多くのお客様に来ていただいています。
   この企画展図録の中に、「近江国府を特徴づける代表的な遺物を挙げるとするなら、『飛雲文瓦』をその一番の候補としてよいであろう(p28)」という記述があります。流れる雲を流麗にデザインした『飛雲文瓦』があしらわれた光景は、さぞや美しかったことでしょう。

   この「飛雲文」というデザインに関連して、「キャッフィーのびわブロ」というサイトで、県文化財保護課の職員が「トータルデザインは雲【大津市史跡近江国府跡】(H23.8.2)」というブログを書いています。興味深い内容となっていますので、一度チェックしてみてください。
   安土城考古博物館の企画展は9月25日(日)まで開催していますので、まだ鑑賞いただけていない方は是非お越し下さい。

「れい感博物館」の記録写真!

   去る13日~15日に開催しました「れい感博物館」は、事前告知と当日取材の両面で、多くのマスコミに取り上げていただきました。また、参加者の皆さんにも大変好評のうちに終えさせていただきましたが、興味があっても参加できなかった方のために、いい感じに撮れた写真を4枚提供いたします。
   せめて、その雰囲気を味わってください。







ウォーキングを楽しむ!

   安土城考古博物館周辺では、ウォーキングを楽しむ人々をよく見かけます。本日も、神戸から100人を超える人々が訪れ、公園の木陰などで昼食を兼ねた休憩をとっておられました。
   せっかくの機会ですので、当館への入館を勧めるお声かけをしましたが、ウォーキング目的の人々を博物館に誘うことはなかなか難しいものですね。それでも、10人程度のお客様に入館いただきました。
   夏休み最後の土日、天候にも恵まれていますので、多くの皆様に是非入館いただきたいと思います。

滋賀から 福島へ行こう!

   被災地・福島県を応援するプロジェクトの一環として、「滋賀から福島へ行こう!」という観光産業応援事業が展開されています。


   滋賀県は、歴史的にも、蒲生氏郷公や近江商人など、会津地方を中心に福島県とはゆかりが深く、震災発生後は、関西広域連合の一員として、京都府とともに、福島県を支援しているところです。
   実際、福島県は滋賀県から地理的に遠く、現地に出向いて何かサポートするということは、そう容易なことではないように思います。さまざまな風評被害に苦しまれている福島県の観光産業の応援に、一人でも多くの方々がかけつけていただけることを願っています。
   そんな中、今日・明日と、滋賀県から福島県いわき市に向かった総勢約60人の「滋賀・絆・アート支援プロジェクト」の仲間が、キッズミュージアムに頑張ってくれることとなっています。体調管理に万全を期し、立派にミッションを果たされますことを心より祈っています。

2011年8月26日金曜日

秋季特別展「武将が縋った神仏たち」の見所①

 安土城考古博物館の秋季特別展「武将が縋った神仏たち」は、見所が一杯です。
「パワー溢れる軍神たちに囲まれる初の体験」について、その見所を担当学芸員の話として順次紹介していきます。

【異形異相の神仏たち】
軍神は、武将たちが戦勝祈願をするに相応しい姿をしていなければなりません。お地蔵さんなのに、法衣の中に鎧を着用し、時に白馬に跨る勝軍地蔵。不動明王に似た姿ながら、口がくちばしとなり、白狐に乗る飯縄権現。髪をうしろに長く垂らし、刀印を結んで亀蛇(玄武)を伴う妙見菩薩。八本の手に八振の刀を持ち、獅子に騎乗する刀八毘沙門天。いのししの上に坐す三面六臂の摩利支天など、異形異相の姿をあらわしているのが軍神なのです。
今回の展示では、通常の仏菩薩とは異なるその独特の造形に注目してみて下さい。

2011年8月25日木曜日

秋のイベント

 まだまだ暑い日が続きますが、そろそろ秋の気配が感じられるようになってきました。そこで、近江八幡市内の9月の主なイベントを2つ紹介しましょう。
17日・18日には、「第14回八幡堀まつり」が開催されます。今年のテーマは「祈・絆・夢」です。内容としては、ローソクの灯りに照らされる八幡堀や町並み、八幡山から眺める近江八幡の夜景、かわらミュージアムの夜間特別開館、町屋の公開やコンサートなどなどです。
  24日・25日には、「第2回安土地域伝統文化のつどい」と「第5回西の湖ヨシ灯り展」が開催されます。つどいでは、「かがやけ安土の伝統文化 つなげよう地域の宝」をテーマに、太鼓・神楽・祇園囃子・狂言などが披露されます。灯り展では、「自然と調和した懐かしい未来」をテーマに、「西の湖自然学校」としての位置づけで、自然素材のヨシを生かした「ヨシ灯り展」が開催されます。
たくさんのお客様が来られ、イベントを、そしてこの地域を盛り上げていただきたいですね。

2011年8月24日水曜日

博物館実習

   昨日(23日)から、安土城考古博物館の「博物館実習」が始まりました。今年度は、8大学から14名の参加者で、その学部専攻を見ますと、地域文化学科や歴史学科、文化財学科などとなっています。ちなみに、昨年度は、4大学から6名の参加者でしたので、当館の実習内容が一定評価されたものと受け止めています。
   カリキュラムは講義・実習・実地実習を組み合わせたものとなっており、当館の学芸員が総出演します。学芸員に必要とされる知識・技能に加え、社会人としての態度を養うことも目的の一つとしています。
   この博物館実習は、28日まで続きます。

2011年8月21日日曜日

図録

 安土城考古博物館では、特別展・企画展ごとに展示資料の図版や解説を掲載した図録を作成しています。展示解説では触れられないより多くの情報を提供することができ、また会期終了後でも展覧会の内容を追体験することができる貴重な記録でもあるのです。
この図録作成にあたって学芸員は、「編集者兼執筆者兼カメラマン」という役割をこなすことになります。研究者としての評価につながるという意味で大きなやりがいがある一方で、開幕に遅れることができないプレッシャーは相当なものがあると思います。
当館では、図録を広く活用していただくために公の機関(施設)等に頒布するとともに、希望者に販売も行っています。平成23年7月の売れ筋図録は、今年度作成した「大岩山銅鐸から見えてくるもの」と「大国近江の壮麗な国府」のほか、「導水施設と埴輪群像から見えてくるもの」・「韓国より渡り来て」・「信長と安土城」・「信長と宗教勢力」・「戦国の城」・「安土城1999」という順になっています。 

『滋賀キッズミュージアム in 福島』

 滋賀・絆・アート支援プロジェクト実行委員会の主催により、東日本大震災による被災地支援の一環として、8月27日(土)・28日(日)の2日間、福島県いわき市内で、『滋賀キッズミュージアム in 福島』が開催されます。
今回の目的は、滋賀県内の学校などで実施しているアート体験プログラムを実施し、アートを通じて福島県の子どもたちの心を少しでも癒そうとするものです。また、琵琶湖の葦を使ったよし笛つくりなどの滋賀の文化や芸術に触れてもらうことにより、福島県の方に滋賀県を知っていただくこともねらいとしています。
同様の取り組みを、新潟県中越沖地震発生後(平成19年)にも実施したことがあり、その時は私も参加しましたが、文化芸術の持つ根源的な「力」を再確認した記憶があります。
今回、私(安土城考古博物館)は参加できませんが、記念の一つになればとの思いから、当館オリジナルグッズを少しばかり託させていただきました。
  『滋賀キッズミュージアム in 福島』のご成功と、参加されるスタッフの皆さんのご無事を心よりお祈りします。

武将が縋(すが)った神仏たち

 安土城考古博物館の今年度の秋季特別展は、「武将が縋った神仏たち」です。会期は10月15日(土)~11月20日(日)までで、東日本大震災復興祈念の思いも込めて、現在、企画の最終段階に入っています。
動乱の時代、命がけのいくさを強いられた武将たちは、さまざまな神仏にその加護と武運長久を祈願しました。この秋季特別展では、このような信仰にスポットを当て、信仰の成立からその展開、さらに天下人の神格化に至る歴史を辿りながら、絵画・彫刻・工芸品にわたる各種の美術作品を中心に、関係する武将の肖像を交えて展示構成します。 本展が、武将による神仏信仰の重要性と歴史的役割を再認識し、その造形的魅力を再発見する機会になれば幸いです。
今の社会状況なども踏まえ、メッセージ性があり、しかもわかりやすい展示に努めるとともに、皆さんよくご存じの静岡大学名誉教授・小和田哲男氏による記念講演(11月6日(日))などの関連イベントも用意しています。
どうぞ、ご期待ください。 

2011年8月20日土曜日

プロフェッショナルの矜持

 これは、8月17日付けの中日新聞・文化面に掲載された鷲田清一・大阪大学学長の投稿記事のタイトルです。昨今の原発論議に関しての投稿ですが、非常に示唆的な内容ですので、そのポイントを紹介させていただきます。

・じぶんの知的努力を一つの専門領域に限り、専門外の領域に対して発言するのは越権行為としてみずからに禁ずる。裏返していえば、他の領域からの意見を専門外のものとして、受け容れようとしない。そして、複合的な判断が必要なことがらについては発言を慎むどころかそれを「非科学的」と斥ける。これがいつからか研究者の「美徳」になっていた。
・専門家は「賢者」でもあるべく求められていると思う。専門的見地から確かに言えることを述べつつ、同時に複合的な問題の全体についてつねに視野を広げておかなければならない。そのうえで、専門外のひとたちとともにある最終判断を下し、その判断にもとづいて専門家として自らの責務をさらに果たしてゆかなければならない。 

恵みの雨???

 最近、まとまった雨が降った記憶がありません。インターネットで彦根の過去の天気を調べたところ、7月7日に雨マークがついた後、まとまった雨が降っていないことがわかりました。
昨日(8月19日)の朝方、久しぶりにまとまった雨が降り、少しほっとしましたが、半時間程度で降り止んでしまいました。安土城考古博物館周辺の木々や植物たちにとっては、「恵みの雨」とまではならなかったようです。
今後の天気予報によりますと、猛暑もそろそろ峠を越すようですが、まとまった雨が待ち遠しい今日この頃です。

 ※ 19日(金)午前8時頃に撮影

2011年8月19日金曜日

入館者110万人達成!

昨日(8月18日)午後1時45分に、安土城考古博物館開館以来の入館者数が110万人を突破しました。110万人目は、東京から4人でご来館いただきました佐橋様ご一家でした。
ご長男(中学1年生)が代表して認定書を受け取っていただきましたが、信長の研究のために当館に来ていただいたとのことで、大変ありがたく思いました。当館オリジナルグッズに加え、信長関連の図録を贈呈させていただきました。夏休みの自由研究としてご活用いただければ幸いです。
当館ではこれまで、10万人きざみで記念式典を行ってきた経緯があり、今回も110万人達成をお祝いすることとしたものです。マスコミ関係者では、びわ湖放送様、毎日新聞社様、中日新聞社様が取材に来て下さいました。ありがとうございました。

2011年8月15日月曜日

勾玉づくり

  本日(15日)の体験博物館は、勾玉づくりでした。午前の部と午後の部に、計約50人の参加者があり、集まった家族連れの皆さんらは夢中になって勾玉づくりを楽しんでいました。
   勾玉づくりは、安土城考古博物館の人気のプログラムであり、募集のたびにほとんどが定員一杯になります。今回もそうでした。
小学校低学年の子どもさんには少し難しそうでしたが、当館スタッフや保護者の方のサポートもあって、一生懸命ヤスリをかけ、形を整えていました。

 ※ 午後の部のシーン

去る13日にはイオンモール草津で、滋賀県文化財保護協会主催の勾玉づくりが開催されましたが、これも人気があったようです。
当館ショップコーナーには、勾玉づくりのキットを置いていますので、夏休みの自由研究に是非活用いただきたいと思います。

盛況! 夕涼みコンサート

 14日(日)午後5時からの「夕涼みコンサート」は、大勢のお客様を迎えて盛況のうちに終了しました。例年はお昼に開催していましたが、今年は「節電クールキャンペーン」の一環として、夕方に時間を変更し実施させていただきました。私どものお知らせが不十分であったため、ご迷惑をおかけしました皆様にはお詫び申し上げたいと思います。
 ※ 玄関ロビー2階から撮影


出演いただきました演奏家の皆様の熱演と、最後まで熱心にお聴きいただきました参加者の皆様のお陰で、素敵なコンサートになりました。本当にありがとうございました。
今後とも、こうした機会を設けていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

2011年8月14日日曜日

「れい感博物館」始まる!

  安土城考古博物館の初めての試み「夕涼み博物館」のメインイベントである「れい感博物館」が始まりました。
  初日の13日(土)は、親子連れを中心に84名もの参加者があり、皆さん大いに楽しんでいただけた様子でした。本日付(14日)の読売新聞と産経新聞の各滋賀版で、写真付きで紹介されていますが、期待以上の反響があり、スタッフ一同大変喜んでいます。
  第一常設展示室(考古)の展示品の中にしのばせた21点の遺物を探す仕掛けとなっており、参加された皆さんは懐中電灯を照らしながら熱心に探していました。
  博物館の鑑賞方法の工夫として、今回、試みたものですが、一つのヒントを得たように感じます。
  14日(日)・15日(月)と、あと2日間、開催していますので、是非、ご来館いただき、神秘的な世界を体験してみてください。

2011年8月13日土曜日

ピアノさん、お願い!

明日(14日(日))の午後5時(※ 当初の「催し物案内」の13時30分から変更)から開催します「夕涼みコンサート」に備え、当館にあるピアノの調律作業が行われました。


何故、定期的にピアノの調律が必要かについて、インターネット上にこんな記述がありました。

→ 「ピアノの調律をしないと、少しずつ音が下がっていきます。その結果、ピアノ本来の美しい音色が、汚くなってしまうからです。調律は、この汚くなった音程を、きれいな音程と音色に整える作業です。・・・調律は、人間の場合でいうと、定期的な健康診断のようなものです。健康診断によって、自分の健康チェックができるように、調律によって大切なピアノの健康状態がわかります。」

明日のコンサートでは、ピアノが演奏家と一体となって心地よく奏でますように!

いよいよ!

  本日から、安土城考古博物館初の試みとして、午後7時まで時間延長する「夕涼み博物館」が始まります。楽しい企画をたくさん準備していますので、是非ご来館ください。


  企画のメインとなる「れい感博物館」は、ネーミングの新鮮さもあってか、お陰さまでたくさんのマスコミの皆さんに事前取材・報道していただきました。当日の取材も大いに期待しています。
  どれぐらいのお客様が来ていただけるかわかりませんが、楽しんでいただけるよう、精一杯おもてなししたいと思います。
  3日間とも、「れい感博物館」は午後5時から開催します。参加される方は、懐中電灯をご持参ください。
  本日(13日(土))は、午後5時から、当館前広場で「信長賞・お市賞争奪 火起こし選手権」も行います。参加者全員に参加賞としてオリジナルグッズを進呈します。

2011年8月12日金曜日

「希望」・「命の大切さ」

  びわ湖ホールでは、今、世界的な演出家ペーター・コンヴィチュニーさんを迎えて、オペラ演出家・歌手等の育成を目的にアカデミーを開講しています。このアカデミーには、今回の東日本大震災の被災者である福島大の学生さん9人も参加されています。
  本日付の京都新聞によると、参加した福島の学生さんからは「希望」や「命の大切さ」といった言葉が語られています。
  苦境に立った時こそ、人びとにとって音楽や文化芸術の力は絶対不可欠の存在だと私は信じます。
安土城考古博物館としても、博物館ならではの方法を工夫し、引き続き支援していきたいと思います。

2011年8月11日木曜日

信長の館 キャンドルナイト

 安土城考古博物館では、この13日(土)~15日(月・祝)の3日間、「夕涼み博物館」を実施しますが、お隣の「信長の館」では、13日(土)に(19:30~21:00)、「電気を消してスローな夜を!」をテーマに、「キャンドルナイト」が開催されます。
  信長の館裏のスペイン広場に広がるろうそくの灯りに東日本震災の追悼の意をこめて、皆様と御一緒にキャンドルナイトを過ごそうというものです。また、信長の館前では、ハンドベルの演奏(無料)も行われます。
なお、この催しは、滋賀県立大学の「近江楽座プロジェクトチーム」である「あかりんちゅ」の協力のもとに行われます。

豊臣秀次の真実に迫る!

 東近江市の歴史作家・羽生道英さんが、最近、豊臣秀次を描いた歴史小説「豊臣秀次 抹殺された秀吉の後継者(PHP文庫)」を出版されました。
  羽生さんは、滋賀文学散歩の会会長や滋賀文学会会長を歴任されており、私が県民文化課在職の時に大変お世話になりました。                               
羽生さんの代表的な歴史小説には、「小説・大石内蔵助」、「徳川家光」、「佐々木道誉」、「藤堂高虎」、「小説 織田三代記」、「直江兼続」、「吼えろ一豊」、「井伊直政」などがあります。
今回の小説では、これまで「悪党」として取り上げられることが多かった豊臣秀次の「善政」・「善人」としての人物像に迫っています。
昨日のNHK番組「おうみ発610」の中で、秀次役の俳優・北村有起哉さんが近江八幡市を訪れた模様を放送していました。

ヒンヤリ「霊界巡り」

  これは、本日付の毎日新聞滋賀版の記事のタイトルです。安土城考古博物館では、お盆の13日(土)~15日(月)の3日間、開館時間を午後7時まで延長し、霊界と関わる遺跡の遺物を展示します。名付けて「れい感博物館」、当館初の試みです。


  午後5時から7時まで、第一常設展示室(考古関係)の照明を落とし、懐中電灯(各自持参)で照らしながら鑑賞してもらいます。
  普段とは違った表情を見せる博物館をどうぞお楽しみください。

                                                      

こんなにもたくさんのメッセージを!

 現在開催中の夏休み特別展示・東日本大震災復興祈念展示「時空を駆ける馬たち」において、国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追(そうまのまおい)」の復興を祈念する取り組みを行っています。
具体的には、「馬と祈り」のコーナーに、「復興祈念絵馬」(紙製)と記帳台および義援金箱を設置し、ご協力をお願いしています。
ご記入いただきました「復興祈念絵馬」は、博物館入り口に設けた絵馬棚に会期中懸け、来館者にご覧いただいていますが、それが、こんなにもたくさんになりました。

この取り組みは、会期が終了する10月23日(日)まで続けていきますので、引き続きご協力をお願いいたします。

2011年8月7日日曜日

個人(家族)利用者で賑わう!

 安土城考古博物館(県立)の駐車場は、本日午後2時現在、ほぼ満杯状況になっています。企画展関連シンポジウムの参加者(約100人)もあって、本日の博物館は多くの利用者の皆さんで賑わっています。本当にありがたいことです。


  当館の利用者の特徴の一つとして、「個人(家族)利用が多い」ということが言えます。反面、団体利用が少ないわけで、観光ルートにしっかりと組み入れられたお隣の「信長の館(近江八幡市の施設)」とは対照的です。
大型観光バスも13台駐車できるスペースがありますので、観光目的の団体利用の掘り起こしに向けて、今、作戦を練っているところです。

図録の陳列方法を工夫~ 売り上げ急増 ~

安土城考古博物館ではこの4月から、ショップコーナーを拡充しましたが、グッズの販売が好調の一方で、図録の売り行きが伸び悩んでいる状況が続いています。
先日行われた職場会議でも、この問題が取り上げられ、試みに陳列方法を変えてみてはどうかという提案がありました。そこで、この4日(木)から図録を人目につきやすい場所に移動し、平積みにした上で、オススメPOP(簡単な読みどころ解説)をつけたところ、3日連続で売れ行きが急増しました。

まだまだ効果を評価するには、時期尚早ですが、利用者の皆さんの行動を観察していると、明らかに変化しているように感じます。
みんなでいろいろ工夫したことに結果が伴った場合には、本当にモチベーションが上がりますね。また、頑張ろう!

一生懸命やったことに 無駄なことなんて一つもない

最近、ある新聞でこの言葉に出合い、私もまったくそのとおりだと思いました。
仕事でも趣味でも、どんなに頑張ってもすべてが報われるわけではありません。新しいことに挑戦するとき、今までの慣習というか、固定観念はなかなかすぐには変わらないのですが、それでも、「何か始めないことには、何も変わらない」というのが、私の持論です。
  一生懸命やったことなら、たとえ失敗体験だとしても、後になって役立つ。人生とは、そういうものなのだと思います。
博物館の館長という職は、いわば「現場の指揮者」であるわけですが、私自身は、「自分たちも、そしてもちろん利用者の皆さんから見ても、どうすれば現場が面白くなるか」を常に考えて、工夫しています。
一生懸命やったことに、無駄なことは何もありません。そして、近道もなければ、回り道もありません。

2011年8月2日火曜日

県立5施設~節電無料開放で盛況

 これは、本日の毎日新聞滋賀版の記事のタイトルです。先月21日~31日までの間の来場者数が、県立5施設すべてにおいてかなり増加したとの内容です。
安土城考古博物館では、同期間で来場者が約1000人増え、無料来場者が全体の約3割に上っています。
取材にもお答えしましたが、今回の無料開放は一時的には減収になるものの、博物館が魅力的な所だと知ってもらい、リピーターが増えればいいと思っています。そのために、いろいろな企画・仕掛けを用意していますので、是非ご来館ください。お待ちしています。 

勾玉キット

 安土城考古博物館の体験博物館プログラムの一つに「勾玉づくり」がありますが、時間がかかるため挑戦しづらいという問題点がありました。
このため、素材である「ろう石」の荒割り工程をあらかじめ済ませておき、ヤスリ(棒・紙)と紐をセットにしたキットを作成し、販売(500円)を始めたところ、初日に、いきなり8セットのお買い求めがありました。

夏休みということもあり、ニーズにマッチしたタイムリーな提供であったように思います。これからも、博物館にふさわしい良質なオリジナルグッズを開発し、利用者の皆さんに提供していきたいと思います。