2016年3月9日水曜日

「表現された神と仏」展の見所

 開催中の第53回企画展「表現された神と仏」は、現在休館中の琵琶湖文化館の収蔵品の中から、選りすぐりの宗教美術の優品をご覧いただける展覧会です。
 展示している文化財の中で、大津市・地主(じしゅ)神社の「男神・女神・僧形坐像」は平安時代の木像で、重要文化財に指定されています。
 近江八幡市・長命寺の「広目天立像」(右のチラシ写真の左下に見える)は、昭和36年(1961年)にオープン時の琵琶湖文化館に寄託されて以来、地元で展示されることがなかったため、実に55年ぶりの「里帰り」となります。
 また、この「広目天立像」は、姿形は毘沙門天なのに、左手に経巻を載せて「広目天」と呼び習わされてきた訳です。恐らく、当初は毘沙門天として作られたのに、いつの頃か、何らかの理由で広目天に変えられたものと思われ、謎めいた過去を秘めているようです。
 このほか、県内各地の寺社に伝えられた仏教美術、神道美術の精華を一堂に展示して、皆様を不思議な神仏習合の世界に誘います。
 是非ご観覧ください。

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